2045年 シンギュラリティの記憶媒体の大きさ
🔁 ステップ①:記憶媒体の進化をざっくり振り返る
年代 | 媒体 | 容量の目安 | 特徴 |
---|---|---|---|
1950年代 | パンチカード | 数KB | 穴の開いたカードによる物理記憶 |
1980年代 | フロッピーディスク | 1.44MB | 軽くて持ち運べるが容量は少ない |
1990年代 | HDD | 数GB〜TB | 磁気ディスクによる大容量化 |
2000年代 | SSD / フラッシュメモリ | 数百GB〜TB | 高速かつ小型、省電力 |
2020年代 | DNAストレージ / 光記憶 / 3D XPoint | 数PB(実験段階) | 生命・光子・立体構造を活用 |
2030年代(予測) | ニューロモルフィック / 光量子ストレージ | 数EB(エクサバイト) | 脳のように記憶する、光子を使う |
2045年(シンギュラリティ) | 量子記憶体(QRAM) | 1 ZB(ゼタバイト)以上 | 重ね合わせで多次元的に記憶 |
🧠 ステップ②:量子コンピュータと記憶の概念
量子コンピュータは、次の3つの特徴を持つため、「記憶容量」=単なる数値では測れない世界に入ります。
✅ 1. 重ね合わせ(Superposition)
- 通常のビット(0 or 1)に対し、量子ビット(Qubit)は「0でもあり1でもある」状態をとれる
- たった30Qbitで10億通り以上の状態を同時に保持・処理できる
✅ 2. 量子もつれ(Entanglement)
- 離れたQubit同士がつながり、情報伝達が非局所的に行われる
- 記憶が空間を超えて同期するような世界観
✅ 3. 干渉(Interference)
- 必要な情報だけを「取り出す」しくみ
- 容量が膨大でも、必要な情報を一瞬でアクセス可能
🚀 ステップ③:2045年シンギュラリティにおける「記憶の姿」
では、2045年の記憶媒体はどうなるのか?
🌌 想定される姿:
- **量子記憶体(Quantum RAM:QRAM)**により、1センチ角のチップに全人類の記憶レベルの情報を保持可能
- 記憶は静的なデータではなく、「体験」や「感情」も一緒に保持される動的な構造になる
- **AIが記憶を「読む」のではなく、「感じる」**という次元へ
📊 Pythonでざっくり試算してみましょう
「もしも2045年に、量子ビットを用いた記憶体があったらどれくらいの情報を保持できるのか?」をシミュレートしてみます。
たとえば、n
個のQubitがあったとき、理論上保持できる状態数は 2^n
です。
1000Qbitで保持可能な理論情報量:1.53e+291 TB
想像を絶する天文学的数字です。
もちろん、現実の量子コンピュータでは「すべての状態を記憶する」わけではありませんが、理論的には宇宙の全データを保持可能とも言われています。